高低差のある土地駐車場費用はいくら?掘る案と坂の案で比べる
高低差のある土地駐車場費用は、申し込む前に「掘り下げ案」と「坂案」の2つで概算をもらい、土地の値段に足して比べるのが答えです。坂の緩さの目安で、車2台を置けるかも先に分かります。
こんな方へ: 道路より1.5m高い土地に車2台を置きたいが、駐車場の費用が読めない方 読むと分かること: 申し込む前に駐車場の作り方2案で概算を取り、土地の値段に足して比べる手順
道路より高い土地が安く見えたら、申し込む前に駐車場の費用を足してください。その費用は、その場で決めずに申し込む前に概算を取ってください。頼む先は外構工事の会社か、建てる予定の工務店です。頼み方は一つだけです。「道路から1.5m上がった土地に車2台。道路の高さまで掘り下げて置く案と、坂で敷地の高さまで上げる案の2つで概算をください」と伝えます。出てきた金額を土地の値段に足し、その合計で他の土地と比べてください。土地だけの値段で比べると、平らな土地より安く見えた分が駐車場で消えることがあります。
なぜ「作り方で変わる」としか言ってもらえないのか
不動産会社は土地を売る側で、駐車場の工事を請ける側ではありません。だから金額を口にできないのです。金額を決めるのは土地の高さそのものではなく、次の3つです。
- 掘って外へ運び出す土の量
- 土が崩れないように押さえる壁(土留め)の長さと高さ
- 車が上り下りする坂の長さ
この3つは、車をどこにどう置くかを決めないと計算できません。逆に言えば、置き方を2案に絞って渡せば、外構の会社は概算を出せます。
2案の違いを表にします。
| 案 | 何をするか | 増える工事 |
|---|---|---|
| 掘り下げ案 | 道路の高さまで敷地の一部を掘り、車を道路と同じ高さに置く | 土の運び出し・三方の土留め・雨水の排水 |
| 坂案 | 道路から敷地の高さまで坂を作り、車を敷地の高さに置く | 坂の造成・坂の両側の土留め・坂の長さ分の土地 |
掘り下げ案は、掘った穴の三方が土の壁になります。その壁を押さえる土留めと、穴にたまる雨水を逃がす排水が要ります。土留めが建物の基礎と近いと、基礎のやり方にも影響します。だから掘り下げ案の概算には、建物側の追加費用が別に付くことがあります。
坂案は土留めが少なくて済む代わりに、坂そのものが土地を食います。ここで次の目安が効いてきます。
坂の緩さの目安で、2台置けるかが先に決まる
車が無理なく上れる坂の緩さは、1m上がるのに8m前後の長さが目安です。1.5m上がるなら、坂だけで12m前後になります。人が使う広い駐車場には、坂の傾きの上限を決めた法令があります。家の駐車場にその決まりは掛かりませんが、きつくすると車の底を擦り、雨の日に滑ります。
さらに、坂の上と下には平らな区間が要ります。坂の入口で車の前を擦らないため、坂の出口で車の腹を擦らないためです。つまり坂案は「12m前後の坂と前後の平らな部分」の奥行を、駐車場のためだけに使います。
2台を横に並べるには、坂の幅も2台分要ります。間口(道路に面した幅)が狭い土地では、その幅が取れません。すると縦に2台並べる形になり、坂の奥にもう1台分の奥行が要ります。ここで「この土地では坂案だと1台しか置けない」という結論が出ることがあります。
これが、申し込む前に概算を取る一番の理由です。金額の差だけでなく、2台置けるかどうかそのものが、買う前に分かるからです。
今週やること: 概算の頼み方と渡すもの
頼む先は、建てる予定の工務店が決まっているなら工務店です。駐車場の位置と建物の位置は同時に決まるので、片方だけ先に決めると後で作り直しになります。工務店がまだ決まっていないなら、外構工事の会社に頼んでください。土地が決まる前でも、図面があれば概算は出してもらえます。
渡すものは次の4つです。
- 販売図面(間口と奥行、道路との位置関係が分かるもの)
- 測量図か高低差の数字(道路のどこから何m上がっているか)
- 現地で道路側から撮った写真(段差が擁壁なのか土の斜面なのかが分かるもの)
- 置きたい車2台の長さと幅
そのうえで伝える言葉は、冒頭の一文そのままで構いません。加えて「概算に入っていないものを教えてください」と一言添えてください。土の運び出しの費用や排水の工事は、概算から外れていることがあります。
概算と一緒に役所と資料で確かめること
概算を待つ間に、買い手側で確かめられることが2つあります。
1つ目は道路の縁石を下げる許可です。車の出入り口を作るには、歩道や縁石の形を変える工事が要ることがあります。その工事は道路を管理する役所の承認が要り、費用は買い手持ちです。市区町村か都道府県の道路を担当する課で「この道路に車の出入り口を作れますか」と聞けます。
2つ目は道路との段差の持ち主です。1.5mの段差が擁壁でできているなら、掘り下げ案はその擁壁を壊すか、根元をいじることになります。持ち主が隣や道路側だと、勝手に手を付けられません。販売図面の備考と重要事項説明で「擁壁の所有者」を確かめてください。擁壁の種類や検査済証の見方は、別の記事で書いた通りです。
多くの人がやめてしまう2つの場面
1つ目は「外構は建物が決まってから」と後回しにする場面です。不動産会社からそう言われることもあります。ですが申し込んだ後に概算を取っても、もう他の土地と比べる相手がいません。比べるためには、申し込む前の1週間が唯一の機会です。
2つ目は、安い方の概算だけを見て決める場面です。掘り下げ案の概算が安く見えても、土の運び出しと土留めが「別途」になっていることがあります。坂案が安く見えても、坂の分だけ庭と建物の場所が減っていることがあります。金額は「含まれるもの」を揃えてから比べてください。
うまくいったかの確かめ方
次の3つが手元にあれば、この相談は片付いています。
- 掘り下げ案と坂案の概算が、含まれる工事の内訳つきで出ている
- 坂案で2台置けるか、置けないかがはっきりしている
- 土地の値段に概算を足した合計で、候補の土地を並べ直している
その合計で見ても、この土地が一番なら申し込んで構いません。合計で順位が入れ替わったなら、それがこの記事の答えです。
参考・出典
この記事は一般的な情報です。個別の事情や判断については、専門家や関係する窓口へご確認ください。
この記事について
- 書いた人
- イケルネ(個人事業・代表 石黒 文康)。AIが下書きし、公開前に機械の検査と別のAIによる事実・法的リスクの検査を通しています。
- 公開日
- 最終更新
- 出典の扱い
- 本文の数字や制度は、上の「参考・出典」のページを実際に開いて確かめたものだけを載せています。
買い手の側に立って、契約前に確かめるべき点を資料と一緒に整理します。
土地の資料を一緒に読む相談(セカンドオピニオン)